過去の受賞者TOP2015年度(平成27年度)受賞者の活動紹介/講評シンポジウムの様子

2015年度(平成27年度)授賞式・活動発表報告

2015年2月7日(日)、「日本自然保護大賞」の授賞式と記念シンポジウムを東京の日比谷コンベンションホール(千代田区)で開催しました。 受賞関係者や聴講者など約150名が集まり、受賞8団体(個人を含む)の代表が活動を発表しました。
シンポジウムでは受賞活動の講評と活動発表が行われ、非常に多くの学びと感動を与えていただきました。活動発表の動画と授賞式の開催報告です。(日本自然保護協会 YouTubeチャンネルからの視聴はこちら

2015年度(平成27年度)授賞式・活動発表報告

授賞式 開会

授賞式 開会開会のご挨拶では、選考委員長の日本自然保護協会理事長の亀山章より、昨年度にも増して多くの方々のご応募と、ご支援のご協力をいただき、日本自然保護大賞の開催ができましたこと、今年も全国より、受賞された皆様方にお集まりいただき授賞式と記念シンポジウムを開催できる運びとなったことへの御礼と、選考の総評を述べました。

保護実践部門

サンゴ礁、海草藻場に広がる貴重でユニークな干潟を守る運動(泡瀬干潟を守る連絡会)

保護実践部門で大賞に輝いた泡瀬干潟を守る連絡会(沖縄県)は受賞活動である 「サンゴ礁、海草藻場に広がる貴重でユニークな干潟を守る運動」の取り組みを発表しました。人工島造成事業による埋め立て計画に対し、独自の調査による科学的なデータをもとに幅広く活動を展開、埋め立て面積を半減させる計画変更に大きく寄与しただけでなく、残る干潟の保全に向けた積極的な取り組みに注目が集まりました。

サンゴ礁、海草藻場に広がる貴重でユニークな干潟を守る運動(泡瀬干潟を守る連絡会)
泡瀬干潟を守る連絡会(沖縄県) の前川盛治さん(右)。講評した吉田正人選考委員(IUCN-J会長・筑波大学大学院教授・日本自然保護協会専務理事)(左)と。

教育普及部門

地域の生物多様性を活かした市民参加による地域づくり(十日町市立里山科学館 越後松之山「森の学校」キョロロ)

教育普及部門で大賞に輝いた十日町市立里山科学館 越後松之山 「森の学校」キョロロ(新潟県)は受賞活動である 「地域の生物多様性を活かした市民参加による地域づくり」の取り組みについて発表しました。“施設”にありがちな「待ち」の姿勢ではなく、地域に積極的に出ていく「攻め」の運営で、自分たちの地域の自然と生物多様性への理解を深め、地域づくりに貢献するレベルにまで高めた取り組みが賞賛されました。

地域の生物多様性を活かした市民参加による地域づくり(十日町市立里山科学館 越後松之山「森の学校」キョロロ)
十日町市立里山科学館 越後松之山 「森の学校」キョロロ(新潟県)の小林誠さん、村山暁さん(右)。講評した神谷有ニ選考委員((株)山と溪谷社・日本自然保護協会理事)(左)と。

地域の活力部門

地域ぐるみの次世代型里山保全の仕組み「芸北せどやま再生事業」(芸北せどやま再生会議)

地域の活力部門で大賞に輝いた芸北せどやま再生会議(広島県)の白川勝信さんは受賞活動である 「地域ぐるみの次世代型里山保全の仕組み―芸北せどやま再生事業」の取り組みについて発表しました。里山保全の担い手不足が全国的な課題となる中、山林の持ち主自身が里山の整備・管理を行い、地域通貨で利益を循環させる仕組みが地域に根づき、着実な成果を上げていることに感嘆の声が上がりました。

地域ぐるみの次世代型里山保全の仕組み「芸北せどやま再生事業」(芸北せどやま再生会議)
芸北せどやま再生会議(広島県)上田耕史さん、河野弥生さん(右)。講評した亀山章選考委員長(日本自然保護協会理事長・東京農工大学名誉教授)(左)と。

東北復興貢献部門

1970年から続く仙台市蒲生干潟の保全活動(蒲生を守る会)

東北復興貢献部門で大賞に輝いた蒲生を守る会(宮城県)は、受賞活動である 「1970 年から続く仙台市蒲生干潟の保全活動」の取り組みについて発表しました。40年前から継続してきた貴重なデータをもとに、震災後の北蒲生復興計画についても干潟の生態系回復の面から提言を行い、巨大防潮堤を80mセットバックする計画変更を勝ち取った取り組みは高い注目を集めました。

1970年から続く仙台市蒲生干潟の保全活動(蒲生を守る会)
蒲生を守る会(宮城県)の熊谷佳二さん(右)。講評した中静透選考委員(東北大学生命科学研究科教授・日本自然保護協会理事)と。

企業・団体リーダー部門

工場の部材を有効活用した琵琶湖の生物多様性保全活動(積水化学工業(株) 滋賀栗東工場)

企業・団体リーダー部門で大賞に輝いた積水化学工業( 株) 滋賀栗東工場(滋賀県)は、受賞活動である 「工場の部材を有効活用した琵琶湖の生物多様性保全活動」の取り組みについて発表し、製造段階で発生する端材で、田んぼに魚を呼び戻すための魚道の堰板を製作・設置するなど独自に創意工夫を凝らし、事業に直結させる展開に工場ぐるみで取り組む姿勢に、参加者からも賞賛の声があがりました。

工場の部材を有効活用した琵琶湖の生物多様性保全活動(積水化学工業(株) 滋賀栗東工場)
積水化学工業( 株) 滋賀栗東工場(滋賀県)の池本陽一工場長(中央)ほかみなさん。講評した石原博選考委員(三井住友信託銀行(株)・経団連自然保護協議会企画部会長・日本自然保護協会理事)(左から2番目)と。

子ども・学生部門

北海道キナシベツでのワークキャンプを通した地域の自然保護(FANフィールドアシスタントネットワーク)

子ども・学生部門で大賞に輝いたFAN フィールドアシスタントネットワーク(千葉県)は、受賞活動である 「北海道・道東地域でのワークキャンプを通した自然保護」の取り組みについて発表しました。北海道のキナシベツ湿原の保全活動に大学やサークルを越え集まった学生たちが賛同し、先輩から後輩へ受け継ぎながら展開するユニークな活動は、若い世代の力強い自然保護活動の推進として、大きな期待を集めました。

北海道キナシベツでのワークキャンプを通した地域の自然保護(FANフィールドアシスタントネットワーク)
FAN フィールドアシスタントネットワーク(千葉県)のみなさん。活動を発表した、寺越六花さん、柴田ひかるさんと推薦者の榊原源士さん(右)。講評したイルカ選考委員(IUCN親善大使・シンガーソングライター・絵本作家)と。

沼田 眞 賞

夕張岳の大自然及び文化遺産を次世代に引き継ぐための保全活動(ユウパリコザクラの会)

「沼田眞賞」に輝いたユウパリコザクラの会(北海道)は、受賞活動である 「夕張岳の大自然及び文化遺産を次世代に引き継ぐための保全活動」について発表しました。スキー場計画を阻止し、夕張岳を国の天然記念物にするという目的を達成した後も、高山植物盗掘防止や市営夕張岳ヒュッテの再建管理や子どもの交流活動など精力的な取り組みの姿勢と成果に、参加者からも感嘆と称賛の声があがりました。

夕張岳の大自然及び文化遺産を次世代に引き継ぐための保全活動(ユウパリコザクラの会)
ユウパリコザクラの会(北海道)の藤井純一さん(中)と水尾君尾さん(右)。講評した亀山章選考委員長(日本自然保護協会理事長・東京農工大学名誉教授)(左)と。

選考委員特別賞

絶滅危惧種のジュゴンを 保護するための食み跡調査(北限のジュゴン調査チーム・ザン)

「選考委員特別賞」に輝いた「北限のジュゴン調査チーム・ザン(沖縄県)は、受賞活受賞活動である「絶滅危惧種のジュゴンを保護するための食み跡調査」について発表しました。生息の北限にあたる沖縄で、数頭にまで減少した絶滅危惧種ジュゴンを守るため、地道な調査で得られたデータを事業者にも提供し、海草藻場の保全に活かす実践的な取り組みに、参加者から惜しみない拍手が送られました。

絶滅危惧種のジュゴンを 保護するための食み跡調査(北限のジュゴン調査チーム・ザン)
北限のジュゴン調査チーム・ザン(沖縄県)の鈴木雅子さん(右)。講評した吉田正人選考委員(IUCN-J会長・筑波大学大学院教授・日本自然保護協会専務理事)と。